「高島れんの遊戯王コラム」という名前でシーサーブログを始めましたので、こちらのブログは今度こそ凍結いたします。
スポンサーサイト
キンテレ緩和は、新たな可能性を示唆している。アンデ規制やトリシューラの不在につき、以前のような手法はとれないが、エクシーズもでてきて、ますます自由度は高いと思う。
興味ないところでガスタがちらつくが、カーム無限ドローはなかなかできないでしょ?
今後、カラクリ、インゼクター、ラビット、ロクブなどが環境の中心になっていくが、その全てを包含するメタパーツがある。
スキルドレイン。
ハカモリを共有してサイバーエンドでビートダウンすると、対応手が読みやすくセットを取れる見込みがある。
しかし、中心となるデッキに逆境していると思いきや、サイクロンが全盛という障害が立ちはだかる。
破壊効果を無効にする罠があったなあ、、、。偽物の罠だっていいじゃん。お触れはない。
ハイメタビート作ってみようか。サイドに偽物の罠という合理を実現するのだ。
あれは2003年後期のことだった。私が地元(葛飾)でデュエルしていた最後の時期だった。あれだけ流行っていた遊戯王だったのに、同年代でやっているプレイヤーは私くらいになってしまった。
私はいつもの場所でカードを触っていた。1時間もたつと年下の男の子数名が遊戯王をもって輪を作り始めた。10歳くらいだろうか。レアカードがあたっただの、テーマデッキを作ってみただの、そういう話題だった。少し覗いてみたが、下町の小学生の貧しさがカイマ見えた(私の5軍“人食い虫ジャンク”でもデュエルにならない)。こちらから率先してデュエルを仕掛ける気にはならなかったが、その代わり、3年前の無邪気な自分を思い出した。攻撃力の高いスカイ・ハンターや、初めてあてた銀レアのマキャノンに目を輝かせていた、戦いから無縁な私の童心を……。
30分ほど経つと、12歳の少年がやってきた。彼(Yくん)はここではかなり強い方だ。自分から誘ってみた。
Y「いいですよ。やりましょう」
私たち2人の中では、まず2軍(2番目に強いデッキ)同士で戦わせるのがセオリーだった。
思い出のデュエル 光ジャンク(れん)VSトマトハンデス(Y)
Yは裏守備セット。当時の裏守備はキラートマトが相場で、一体では殴らない主義だ。こちらもセットで応戦。
Y「キラートマト反転、更にザルーグ通常召喚。攻撃」
私の理屈で言えば、“相手の裏守備に2体以上で攻撃を仕掛けている”から、分からないでもない。早期決着を狙いに来たのだろう。
だが、こちらの裏守備は岩石の巨兵。突破できない。
なぜ岩石の巨兵かって。ジャンクだから、それくらいしか持ち合わせのカードがない。
れん「ドロー。魔法剣士ネオを召喚。ザルーグに攻撃」
なぜ魔法剣士ネオかって。ジャンクだから、ヒステリック天使とか持ってない。そもそも魔法剣士ネオを知らない? それは新参か、苦労してない人でしょう。
この攻撃があっさり通り、やや優勢。しかし、次のターン、Yのブラックホール→ザルーグがきれいにきまり、逆転を許す。
これに対して私が使ったのはホワイトシーフ。このままでは攻撃力が足りないが、ここで使ったのがシャインスパーク。強者の苦痛ですら攻撃力の差を400しか埋められないのに、シャインスパークなら攻撃力を500も埋められる。攻撃力1500となったホワイトシーフでやり返す。相手は攻撃力1400以下のモンスターを場に出せなくなった! やったと思ったら、ハーピィの羽箒で一掃・・・。キラートマトで殴られ、神聖なる魂を特殊召喚するもアド損解決には至らず、今度こそ打開策がなくなった。負け
熾烈な戦い。私はカードの弱さを、彼はプレイングの不足を。出しつくす。埋めつくす。しのぎあう。カード一枚一枚が語り合う。
私はこの12年間で、遊戯王にかけたお金は多く見積もっても3万円(交通費・交流費除く)。ストラクチャー10000円、シングル買い・パック13000円、その他2000円程度だと思う。その額でやりくりした。私がリアルで遊戯王に触れるとき、常にカードの不足との戦いだった。神の宣告が1枚しかない。奈落の落とし穴すら持っていない(除去手段が限られる)。落とし穴の有用性に気付いたのはこれがきっかけである。
プレイングを磨けたのはこれが要因だが、この界隈の次元では、程度の低さはたかが知れていた。私が遊戯王に関して葛飾を離れるのは、2006年の話である。
地元でのラストデュエル 闇スタン(れん)VSカオススタン(Y)
2003年後期は、終焉も開闢も制限だった。当時の環境は、遊戯王wikiの内容を略して解釈すると、カオスビート、サイエンカタパ、スタンハンデスの三強だったとされている。
R「先攻、ドロー。サンダードラゴンを手札から捨て、効果発動。手札に同名モンスターを2枚加える。モンスターをセット、カードを2枚セット。ターンエンド」
手筋としては構わないのだが、これでカオススタンだと断定された。まあ、だからと言ってサンダードラゴンを発動しない選択肢もなく、しいていえばサンダードラゴンを入れない選択肢くらいだろうか。もっとも、サンダードラゴンを推進したのは私だったのだが。
れん「ドロー。モンスターをセット、カードを1枚セット。ターンエンド」
羽箒でロスをくらいたくないため、最初は1枚セット。サイクロンを持っているなら、2枚セットでブラフとしたいところ。
R「ドロー。クリッターをリリース。サイコショッカーを生贄召喚。クリッターの効果でヤタガラスを手札に加える。クリッターとサンダードラゴンを除外して開闢の使者を特殊召喚」
テンプレートが成り立つ。モンスターと罠が封じられた。
Rの猛攻は続く。
R「開闢の使者の効果発動。裏守備を除外」
れん「魂を削る死霊除外」
R「サイコショッカーで攻撃」
ここまでは良い。こちらの想定内。反撃に移る。
れん「ドロー。地割れ。サイコショッカーを破壊。カードを2枚伏せ、ターンエンド」
モンスターが2体いる状態では、地割れをスケープゴートでは防げない。モンスターを出さなければ、開闢の除外効果は使えない。そして開闢には除去耐性がない。
これに符合する結果は・・・。
R「ドロー。ヤタガラス召喚」
れん「激流葬発動」
全体除去を適所で利用し、開闢・ヤタガラスという2大制限カードを葬る。更には終焉ヤタも封じた。ここまでくればデッキのアドバンテージはほぼなくなった。
R「カードを1枚セットし、ターンエンド」
れん「ドロー。増援でザルーグをサーチ。攻撃」
R「炸裂装甲を発動」
れん「ターンエンド」
R「ドロー」
その瞬間、時間が凍りついた。
にわかに。
Rの頬がほころんだ。
れん「……ねえ」
R「え?」
れん「きみ、《強欲な壺》を引いたねえ……」
R「……え?」
何かが繋がった。この一瞬は、確信に満ちていた。私は達した。
Rの手元から、たった今引いた《強欲な壺》がこぼれ落ちた。
Rは不思議がっていたが、デュエルの勝敗には関係ない。強欲な壺はすぐに発動され、私の神の宣告で打ち消された。
その後の展開。
Rが開闢の使者を死者蘇生できるかがカギとなっていた。それは、私が死者蘇生で開闢の使者を特殊召喚するのも同様の可能性を残していた(私は開闢を持っていない)。
ところが、私はその前にリビングショッカーを含めて封殺する。
れん「大嵐発動。ブラックホール発動。霊滅術師カイクウ召喚。攻撃」
この手法で、開闢、ショッカーを除外。更には次のターン以降での終焉の即座の特殊召喚も封じる。当時のカオスメタには、カイクウはそれなりの成果があった(当時のメタの主流はスキルドレイン3)。
次のターンにもカイクウのダイレクトアタックが決まり、相手の攻め手は失われた。勝ち
意図したカードが、意図したとおりに働く。
それを意図したプレイヤーが、意図するようにデッキを構築する。
繋がる。
至福の瞬間だった。
私は現実でのデュエルの一時引退を決意した。
もうこの場所では、さらなる成果は得られないと悟った。
そしてステージは、カード不足や相手不足に縛られない、決闘CGIへ移る。